ここではファイル名について考えてみましょう。
何かアプリケーションを使うとき、必ず行う作業が「ファイルを保存する」という作業です。
その時に保存するファイル名とは一体どんな構成になっているのでしょうか?
勝手に付けてかまわないものなのでしょうか。ファイル名を付ける際の約束事はないのでしょうか?
ファイル名
ファイル名とはコンピュータ(スマホやタブレットを含む)に保存されるファイルの名前を指します。
ファイル名は「ファイル名」+「拡張子(ドット以下の文字列)」を含んだ部分までをファイル名と呼びます。
例:
- photo001.jpg => photo001(ファイル名) + .jpg(拡張子)
- my-document.docx => my-document(ファイル名) + .docx(拡張子)
- 講義123.txt => 講義123(ファイル名) + .txt(拡張子)
拡張子とは
拡張子はファイル名の最後で、”.”(ピリオド、ドット)以後の部分を指します。
例えばドットに続けて「jpg/jpeg」となっていれば、これはJPEGファイルと言い、JPEG形式のファイルです。
スマホやデジカメ等で撮影した写真などはJPEG形式のファイルで保存されることが多いです。
そしてこの画像ファイルを扱う(開く)ためのアプリケーションは沢山あります。Windowsで言えば「ペイント」ツール、Macで言えば「プレビュー」アプリです。
このように拡張子はそのファイルをどの様に扱ったら良いのかを教えてくれます。また、この拡張子はファイル形式によって決められていますので、この拡張子を勝手に変更してはいけません。
例えば:
- .docx => Word
- .xlsx => Excel
- .pptx => PowerPoint
- .txt => テキストファイル(メモ帳などで開ける)
- .psd => Photoshop形式のファイル
- .html => WEBサイトにアップロードされて、ChromeやSafari等で閲覧する
- .exe/.app => アプリケーションファイル、ダブルクリックするとこのファイルが実行される(アプリとして立ち上がり何かの仕事をする)
- .bat => バッチファイル、Windowsのコマンドを実行する。
使用するPCに、Wordやエクセルがインストールされてないのでワードやエクセルのファイルが開けない…なんて思うかもしれません。
docxやxlsxを開く事が出来るアプリケーションは沢山あります。大抵のアプリケーションは複数のファイル形式をサポートしていますので、それらのファイルを開いて編集することができるのです。
ですからコンピュータでファイルを開いたり、その一覧を見るときには必ず拡張子が見える状態にしておくことが基本です。
また、ファイルの種類や形式をアイコンで判断するのはやめましょう。ファイルのアイコンは容易に偽装出来ます。メールなどに添付された怪しいファイルの中にはアイコンを偽装して、例えば、Wordやエクセルなどのアイコンを付けて…
あたかも文書ファイルの様に見せかけ、さらに「お読みください」などというファイル名になっているものがよくあります。
このとき拡張子を表示していなかった場合、何の疑いも無くダブルクリックして簡単に開いてしまうでしょう。もしこれがウィルスファイルならこの時点でパソコンはウィルスに感染しています。
「もしこれが…」と言いましたが、残念ながらこういうファイルは100%ウィルスです。
しかしながら、勢い余っていつものとおりうっかりやってしまったら…
直ちにPCのネットワークを切るか、PCをシャットダウンしましょう。同じネットワークにつながっているコンピュータを感染させない為です。おそらく手遅れかと思いますが、必ずやっておきましょう。
ファイル名の最後に”exe“, “app“, “scr“, “cpl“, “bat“などの実行型ファイルの拡張子が付いていたら要注意です。
とにかく自分が知らないファイル形式=拡張子のファイルを、むやみやたらにダブルクリックしないことです。もし知らない拡張子であれば、Google等で調べてからファイルを開くようしましょう。または詳しい人に聞いてみましょう。これが基本です。
機種依存文字は避ける
拡張子を除いたファイル名に、日本語等の全角文字を使うことも出来ますが、機種依存文字はファイル名として使わない方が無難です。いわゆる文字化けの原因となります。
例:
- 請求書①.xlsx・・・「まるいち」というのが機種依存文字です。
例えばWindowsを使っているユーザーがこのファイルをメール等に添付して送って、受け取った相手がMacユーザーである場合、「①=まるいち」が「(日)」となっているでしょう。
- 請求書-01.xlsx
等と工夫しましょう。
その他、どんな機種依存文字があるのか?ぜひ「機種依存文字」とGoogleで検索してみてください。
また半角カタカナも避けましょう。これも機種依存文字で文字化けの原因になります。
ファイル名に使用できない文字・記号
ファイル名として使えない文字・記号があります。これらはその機種のオペレーション・システム(Windows, MacOSなど)にも違いがありますが、代表的なのは“/”(スラッシュ)、“\”(バックスラッシュ)です。
これはパス(ディレクトリ=フォルダ)を表す際に使われます。
/myfile/type01.txt
上記のファイル名はあくまでもtype01.txtの部分であり、スラッシュの前のmyfileはフォルダ(ディレクトリ)を表しています。
その他以下のものがあります。(すべて半角文字です)
- ?(クエスチョンマーク)
- *(アスタリスク)
- :(コロン)
- |(バーティカルバー)
- “(引用符)
- <(小なり記号)
- >(大なり記号)
- &(アンパサンド)
- .(終止符)
- 半角スペース(末尾)
文字列をファイル名の中に無理やり入れようとしも、最終的にはアラートなどが出てシステムによって拒否されるはずです。
まとめ
以上、ファイル名について理解出来たでしょうか。
- ファイルを一覧するときは拡張子を含めて一覧する。
- ファイルの拡張子を確認してからファイルを開く。(むやみにダブルクリックしない)どんな種類のファイルを開こうとしているのかきちんと確認する。
- 拡張子は勝手に変更できない。
- ファイル名に機種依存文字は使わない。
- ファイル名には使えない文字がある。
次はファイル名の付け方について学びましょう。
